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小田原シネマ館 様
小田原シネマ館は1スクリーン、40席の映画館です。2024年3月20日小田原駅前にオープンしました。21年ぶりに小田原市駅前に映画館がオープンする運びとなり、ヒビノイマジニアリングはオーディオモバイル様監修の下、映像、音響設備施工のお手伝いをさせて頂きました。
プロジェクターはNEC製のDLPシネマレーザープロジェクター「NC1402L」を採用、音響設備にはJBL製のシネマシステムを導入しました。
~ご担当者様の声~
小田原シネマ株式会社代表取締役副社長兼小田原シネマ館支配人の、蓑宮大介氏に今回の納入についてお話しを伺いました。
—成り立ち
「小田原駅周辺にはかつて8つの映画館がありましたが、2003年にすべて閉館しました。今から6年前、蓑宮武夫氏の”小田原駅前に映画館を作りたい”との長年の想いが、本格的にプロジェクトとして動き出し、昨年2023年の3月頃には計画として順調に進行し始めました。
当初の計画では、建物の2階が映画館、1階がレストランの構想でした。しかし、設計や耐震性の補強を現実的に調整する必要がありました。このことから建設の設計を見直すことになり苦労しました。」
—館内のこだわり
「小田原シネマは、コンテンツの映像そのものを楽しんで頂く為に内装はあえてシンプルとし、映画鑑賞に集中出来る環境を意識しました。また、弊社は地元の企業でもあるFM小田原、BREW STUDIOが運営にも関与している事から、音響設備については特に注意を払いました。」
—映写システムについて
「NEC製シネマプロジェクター導入のご提案を頂いたヒビノイマジニアリングさんより小田原市近郊にNEC湘南テクニカルセンターがあることをお知らせ頂き、地元企業様との繋がりを考慮した上で機種の決定を致しました。
又、スピーカー群はシネマ業界では定評のあるJBL製で統一し、劇場の空間にあった最適なシステムを構築して頂きました。
特にスクリーンは最前列からスクリーン迄の距離が近い為、スクリーン表面に施された音声透過用の穴を極力小さいものにした事により、映画鑑賞に没入し易い環境を整える事が出来ました。
DCPコンテンツの他、ブルーレイコンテンツやPCの映像も投影可能な機材も揃えた事により多目的な使用にも対応出来る設備となっております。」
—今後の小田原シネマ館
「蓑宮武夫氏が生前に書かれた最後の著書で、『映画館を作る夢は叶ったが、次は映画の街、映画村を作りたい』と更なる夢が語られています。ロケ地として小田原は利用されることもあり、『映画館のある街から映画の街へ』というキャッチコピーを掲げ、映画に関わる街づくりを目指しています。映画館という基盤ができたことで、人々が集まり、次はコミュニティが形成されることで街がさらに発展すると期待しています。このビジョンを大切にし、今後も小田原市の発展に努めていきます。
映画館では今後、監督や照明技師、カメラマンなどのプロを招いて、次世代の子どもたちに映画の撮り方や作り方を教えるワークショップを開催したいと考えています。このような機会を提供することで、『映画館のある街から映画の街へ』というビジョンの実現に近づけたいと思っています。現在、水面下でさまざまな企画を進行中ですのでご期待ください。」
—最後に
「当館の外観はレトロなデザインですが、内部には最新の機材を導入しています。このギャップを楽しんでいただきたいと思います。見た目は昔懐かしい映画館ですが、内部に入ると最新の映像技術や音響技術が体験できます。この驚きと感動が、お客様に『映画を観に来た』という満足感を与えています。多くの方々がこのギャップを楽しみ、満足した表情で帰っていかれるのを見ると、この取り組みが成功したと感じます。」
残念ながら、蓑宮武夫氏は2023年10月に急逝、小田原シネマ館の開業を見る事ができませんでしたが、ご子息である蓑宮大介氏や同志が引き継ぎ2024年3月に開業しました。
納入先 基本情報
- 施設名
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小田原シネマ株式会社 小田原シネマ館
- URL
- 住所
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神奈川県小田原市栄町2丁目7−30 小田原シネマ館 みのさん第一ビル 1F
- 納入年月
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2024年1月~3月
- 施工範囲
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映像、音響
- 主な納入機材
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レーザープロジェクター NEC NC1402L シネマサーバー Dolby IMS3000 シネマプロセッサー Dolby CP950 スピーカーシステム JBL PROFESSIONAL C221、Control 25-1、3181F パワーアンプ QSC DCA1644、DCA1622 スクリーン HARKNESS SCREENS Matt Preview